[第3話]会議室、どこに座るべき?ビジネスシーンの席次マナー
今回のテーマ
席次の基本マナーを覚えよう!
会議室へ向かう坪田くんと高杉さん
今日はこれから大事な営業部会議。張り切って1番乗りだ。
ええと…、僕はどこに座ったらいいのかな。
よし。一番遠い方が歩くことになるのだから、一番奥の席(①)に着こう。
ちょっとちょっと、坪田くん。その席はだめよ!
たしか研修で、新入社員は入口側に座るって習ったような…。私たちは入口側(④と⑤)に座りましょう。
ちょっと待った!
坪田くん、高杉さん、二人とも座る席が間違っているわ。
えっ?!
席次の基本的な考え方を押さえよう!
応接室や会議室などの席には、立場や年齢などに応じて座る順番が決まっているの。これを席次と言います。
席次には「上座(かみざ)」と「下座(しもざ)」があって、上座は目上の方やお客さまが座る席、下座は上座に座る人をおもてなしする席を指すの。
そうなのですか!?
では、上座はどこになるのかな。
どんな場所でも上座の基本は「入口から遠い場所」であること。
入口は、人の出入りが激しくて落ち着かない場所です。そこから一番遠く離れた落ち着ける場所が、上座となるの。まずはこの原則を覚えましょうね。
では、この会議室で一番の上座はどこでしょう?
はい! 入口から一番奥の席(①)ではないでしょうか?
はい、正解です。では、一番の下座はどこかしら?
はい! 一番落ち着かないのが入口だから、この席(⑥)ですね!
はい、坪田くんも正解です!
席次のいろいろなパターン
今回は社内会議なので、席次は①→④→②→⑤→③→⑥の順番が一般的ね。ですが、お客さまとの会議や応接室の場合は、お客さまには①→②→③の順に着席いただいて、お迎えする側は④→⑤→⑥の順に席につきます。それぞれの奥が上座となるの。
社内の会議には変則的なパターンもあるわ。
たとえば、会議の議長や進行役が決まっているとき。この場合は出入口から一番遠くて全体を見渡せる席に議長・進行役が着席。そして、議長・進行役に近く出入口から遠い席が上座となります。
基本を押さえつつ、臨機応変に対応することが大切ね。
同じ会議でも、社内か来客かなど状況によって席次が変わることがあるのですね。
勉強になります!
席次はレストラン、新幹線やタクシーなどの乗り物や、エレベーターにもあるのよ。席次には、相手に敬意を表す意味があります。ビジネスシーンでは、間違うと失礼にあたるので注意しましょうね。
では、会議の準備をはじめましょう!
今回のポイント
席次はさまざまな場所で存在します。
『公式テキスト 令和のマナー検定』では会議室の他にも、「レストラン」「タクシー」「新幹線」などシチュエーション別の席次を解説しています。詳しくは、P.74「席次」で確認しましょう。
実践的なビジネスマナーを学ぶなら『公式テキスト 令和のマナー検定』
公式テキスト 令和のマナー検定
本書は、「令和のマナー検定」の公式テキストです。
昔からの慣習にとらわれることなく、令和の時代にふさわしいマナーが身に付けられるよう、具体的な例を挙げながらわかりやすく説明しています。章末には、各章のポイントを確認できる章末問題を用意しており、さらにWeb上で受験可能な模擬問題も付属しています。
「令和のマナー検定」の試験対策としてはもちろん、周囲と良好な人間関係を築き、大人としてのたしなみ、マナーを身につけるのにもお勧めの1冊です。